今の健康保険証は今年12月に廃止され、マイナンバーカードと一体化した「マイナ保険証」に移行します。ただ、不安の声も根強くあります。定着するためにはどんな課題が残されているのでしょうか。

2021年に本格運用が始まった「マイナ保険証」。政府は今年の12月2日に今の健康保険証を原則廃止しマイナ保険証に移行することを先月、決めました。ただ、「マイナ保険証」の利用率は去年11月時点でわずか4・34%にとどまっています。街の市民からは様々な声がー

「保険証は持ち歩くんですけれどマイナンバーカードは紛失とか怖いので持ち歩いてはいないですね」
「一緒になって便利になるんやったらそれでいいと思う」
「あんまり信用できんというか、今まで通りでいいんやけどね」

高齢者に浸透するかが課題…
高齢者からは登録方法や使い方がわからないといった声も多く聞かれました。

「暗証番号を押せっていうでしょ、暗証番号を忘れる」

北九州市門司区に住む89歳の女性。マイナンバーカードに健康保険証が紐付いていないということでスマートフォンから手続きを進めますが・・・

マイナンバーカードを区役所で作った際に保険証の紐付けも終わっていましたが、本人が把握していませんでした。

わかりにくいメリット、一方で課題は山積み
厚生労働省は、マイナ保険証のメリットについて「顔認証で受け付けが自動化される」ことや「正確なデータに基づく診療・薬の処方が受けられる」ことなどを挙げています。その一方で、去年5月に国が実施した調査では、「マイナ保険証」を使ったことがある人の5割以上が、「メリットは特にない」と回答しています。

もやい聖友会 権頭喜美恵理事長「カード1枚になるのはすごく便利だと思うんですけれど、そして情報が共有できることも増えますが、カードを手に入れる手続きがけっこう大変だなと思います」

現在120人が入所するこちらの高齢者施設では、金庫で入所者の健康保険証を預かっています。1人で動けない入居者が多い中、そもそもマイナンバーカードを作ることができる

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